「専務を後継者に考えているので、紹介したい」という70歳を過ぎた社長の言葉を受けて、専務が慌てて名刺を持って私の前にやってきた。専務は、社長の長男であり、真面目そうな印象であった。社長が言うには「息子だからと言ってすぐに役員にしたわけではなく、新入社員同様の扱いをしてコツコツと上に昇格してきた」。ところが「おれはもう息子に継ぐって決めているから」…