スマホで運転スコア向上のアドバイス(左)や走行記録などを確認できる

 ソニーとソニー損害保険、ソニーネットワークコミュニケーションズは18日、自動車保険契約後の運転データによって保険料を最大30%キャッシュバックする運転特性連動型自動車保険「GOOD DRIVE(グッドドライブ)を共同で開発し、ソニー損保から販売を開始したと発表した。車内に設置した専用デバイスから得た運転データによって事故リスクを推定し、キャッシュバック率を決める。年齢や等級に関わらず適用し、保険料が高くなりがちな20代や等級割引が上限に達したドライバーの取り込みを狙う。

 事故リスクの推定に使う運転データは、車内のアクセサリーソケットに挿入した専用のデバイスと契約者のスマートフォンをブルートゥースでつなぎ、スマホに搭載した専用のアプリで計測する。キャッシュバック率は、このデータを人工知能(AI)で解析することで事故リスクを割り出し、5段階で決める。

 キャッシュバック率は、事故リスクによって算出した「運転スコア」のみで決めるため、保険料が高い若年ドライバーほど、還元額が大きくなる。さらに割引率が上昇しない20等級の契約者も対象となるため、安全運転意識の高いベテランドライバーも保険料の節約につながるという。

 また専用デバイスに設けた「緊急ボタン」を押すと、接続しているスマホに緊急連絡先が表示される機能も装備。契約者の位置情報や契約情報が事故受け付け担当者に届くなど、事故発生時の利便性も高めた。

 専用アプリに搭載するAIアルゴリズムは、ソニーのR&Dセンターが開発した。スマホの加速度センサーやジャイロセンサー、GPSから得られたデータをもとに、運転中のスマホの置き場に関係なく運転特性データを計測できるという。