ディーラー間で在庫中古車を融通しやすくして直販強化と販売増につなげる

 日野自動車は、系列ディーラー間の小売り向け中古車流通を強化する。下取り車の商品化を積極的に行う販社をエリアごとに選定するなどし、共有在庫システムに掲載する認定中古車の台数を増やす。小売りに適した下取り車の発生量は、都市圏に偏りがちだが、こうした車両を中古車需要の高いエリアや、多くの在庫を抱えるのが難しい小規模販社に供給できる体制を整え、日野ディーラー全体での中古車小売り台数を引き上げる。

 すでに中四国エリアでは、域内のディーラー間で中古車を融通する仕組みを先行してスタートした。大規模販社を下取り車の加修、商品化を中心的に担う「コア販社」として選定し、エリア限定で在庫を共有する仕組みを構築。これまでエンドユーザーに直販しきれずに外部に流出していた車両をほかの日野販社が小売りし、保有台数の拡大を目指す。

 今後は、ほかのエリアでも市場特性に合った仕組みを検討し、下取り車の内部還流を活性化させる。2019年10月にはトヨタファイナンスなどと共同出資したモビロッツが営業を開始し、新車販売におけるメンテナンスリースの提供を本格化した。将来的には、契約期間を終えたリースアップ車両が増加すると見込んでおり、中古車事業の基盤づくりは課題の1つ。ディーラー間の連携を強化することで中古車の商品化能力を高め、付加価値の高い認定中古車としての販売につなげる。

 同社は、テレマティクスサービスの「ヒノコネクト」を活用した入庫台数拡大を目指しており、同時にサービス工場の高効率化も進めている。こうした中、加修した商品中古車を増やすには、個社ごとの取り組みだけでは難しいのが実情だ。メーカーが主導することで地域や販社ごとに最適な戦略を練り、バリューチェーン収益の拡大を狙う。