満65歳以上の高齢ドライバーを対象にしたサポカー補助金の申請受付が今日からスタートする。すでに公表している新車の対象車種に加え、同日以降、登録・届け出されたサポカー機能を備えた中古車の受け付けも開始する。これに先駆け、経済産業省や国土交通省は6日、中古車の対象車種を公表。国内外のメーカーがこれまでに販売した約400車種で補助金を受けられる。新車を含めた対象車種は800車種を上回るとみられる。政府は幅広い車種の購入支援を実現することで、高齢者に起因する交通事故を抑制し、安心かつ安全な交通社会の構築を加速させる。

 サポカー補助金の申請は次世代自動車振興センターが受け付ける。中古車の対象車種の選定は自動車メーカーやインポーターの協力を得て進めてきた。衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進運転支援システムのニーズが高まってきたここ数年のモデルが目立っているが、一部では約10年前の車種も審査を通過した。高年式車だけでなく、車両価格がこなれた年式まで広くカバーしたことで、高齢者の代替促進にも弾みがつくとみられる。

 9日以降に購入・取り付けした後付けのペダル踏み間違い時加速抑制装置の補助金申請も同日から受け付けをスタートする。後付け装置の補助金申請は、同センターが認定した取扱事業者を通じて行うスキームになっている。後付け装置の装着やユーザーへの説明などを適切に行える体制としたことで、正しい利用方法の周知にもつなげる狙い。

 サポカー補助金の予算総額は1127億円で、新車と中古車、後付け装置を合わせ100万台超の支援を見込んでいる。高齢ドライバーは比較的長くクルマを保有する傾向にある。今回の補助金をきっかけに代替が進めば、安全性向上の効果も長期間持続できる可能性も高そうだ。