エンビジョンAESCグループ(松本昌一社長、神奈川県座間市)は26日、車載電池を手がける子会社と電極を手がける子会社を4月1日付で統合すると発表した。電極からバッテリーパックまで一貫して管理できる体制を整え、効率を高める。中長期目標に掲げる世界シェア20%の達成につなげる。

 統合する子会社は、電池事業のエンビジョンAESCジャパン(EAジャパン)と電極事業のエンビジョンAESCエナジーデバイス(EAエナジーデバイス)。存続会社となるEAジャパンがEAエナジーデバイスを吸収する。EAエナジーデバイスの開発、生産拠点はEAジャパンの相模原事業場として事業を継続する。

 現在はそれぞれの子会社が分離しているため、電極を売買する手続きなどで無駄な手間がかかっていた。子会社を統合し、より円滑な事業運営を図る。

 エンビジョンAESCグループは、母体のオートモーティブエナジーサプライを中国のエネルギー大手であるエンビジョングループが買収して2019年4月に設立した企業。現在も20%を出資する日産自動車に加え、新規顧客の開拓も加速し、パナソニックや中国・CATLなどの先頭集団を追いかける。