海外市場向けキックス(参考画像)
海外市場向けキックス(参考画像)
現行の「e-Pwer」システム

日産自動車は、シリーズ・ハイブリッドシステム「e-Power(パワー)」を大幅改良するとともに、小型SUV「キックス」や、今秋市場投入する予定の新型「ノート」に搭載して国内市場に投入する。新開発eパワーは、新しい高出力モーターを採用して発電効率を向上するとともに、ち密な制御によってエンジン回転数を効率化、静粛性の向上も図った。日産は小型SUV「ジューク」の国内販売を、昨年末で取り止めている。日産の強みであるeパワーを搭載したキックスを投入して需要が拡大している小型SUV市場での巻き返しを図る。

eパワーは、エンジンで発電した電力を使ってモーターで走行する。エンジンは発電機として使用するため、急加速した場合でもエンジン回転数を一定範囲に抑えることが可能で、低燃費化できる。大出力モーターのみで走行するため、電気自動車(EV)と同じ強いトルクが発生する。日産は現在、「ノート」と「セレナ」にeパワーを設定している。

今回、eパワーを大幅改良して、車種展開を本格化する。高効率な大出力モーターを搭載するのに加え、現行のシステムよりも制御をち密化して、最も効率の高いエンジン回転数に合わせる。これによって静粛性が向上する。インバーターも高効率化して燃費を向上できる見通し。

新しいeパワーは、1.2リッターガソリンエンジンとの組み合わせて、小型SUVのキックスに搭載、2020年6月にも国内市場に投入する。今秋に市場投入する新型ノートにも設定する予定。

キックスは、日産が南米や中国といった新興市場向けに開発した小型SUVで、現在は北米市場などでも販売している。

日産は日本市場で小型SUVとしてジュークを販売してきたが、昨年秋に欧州市場でフルモデルチェンジした新型車を国内市場に投入せず、2019年末で販売を打ち切った。キックスはジュークよりサイズが一回り大きい。日産の先進技術の象徴の一つとなっているeパワーをキックスに設定して、国内で人気が高まっている小型SUVの販売拡大を狙う。