四川トヨタの成都工場

トヨタ自動車は2月24日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で生産を停止していた成都工場の生産を再開し、中国にあるすべての完成車生産拠点が稼働した。全工場が1直のみの生産で、1日当たりの生産台数は通常の半分程度の見込み。

トヨタは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って中国で完成車を生産する合弁工場について、2月上旬までだった春節の休暇終了後、休業を延期していた。サプライチェーン(部品供給網)や従業員の出勤状況を確認できた長春工場と広州工場を2月17日、天津工場を2月18日にそれぞれ生産を再開した。残る成都工場も2月24日に稼働し、中国国内で完成車を製造する4工場すべてが約1カ月ぶりに稼働した。

ただ、従業員の出勤状況などから4工場とも現在、1直での稼働となっており、2直化に戻す時期についても「未定」のままだ。

日産自動車は中国製部品の調達に支障が及び、日本国内での生産にも影響が出ているが、トヨタでは少なくとも2月24日の週の日本国内の生産は通常通り稼働できる見通し。

トヨタの中国での2019年の新車販売台数は約140万台で、トヨタグループ全体の1割以上を占めている。