澤田卓也店長(右)と石岡勇士さん
広くくつろげるつくりのクルマックス苫小牧店

 「タイヤパンク保証は素晴らしい商品。売らない理由はない」と断言するのは、札幌トヨペット(沖田俊弥社長、札幌市豊平区)のクルマックス苫小牧店(北海道苫小牧市)に在籍する石岡勇士さん。2018年4月に入社した若手の石岡さんだが、タイヤパンク保証の販売実績は同社で1位だ。

 サービス開始当初は、保証サービスの内容が正確に把握できておらず、保証対象外にも関わらず販売してしまい、顧客にキャンセルを依頼した苦い経験もある。しかし、商品内容を把握し、類似するサービスとの違いを自分で調べ、魅力を言葉にすることで、「パンクの経験はないが、自分のことのように伝えることができるようになった」と自信を持って提案できているという。

 同店の澤田卓也店長は、今年4月から開始したタイヤパンク保証に対して「クルマ販売に付随する商品が増えた印象。商品知識も十分でなく、成功事例がないため不安が大きかった」と振り返る。商談時に提案するタイミングや商品のメリットなど、経験がものをいう現場で、「お客さまに保証内容をイメージして頂ける十分な説明ができるか」(澤田店長)試行錯誤が続いた。

 しかし、7月にゼアーウィンスリーサービス(前澤周平社長、東京都中央区)の研修を受け、タイヤパンク保証が「お客さまに感謝される商品」(澤田店長)との実感が強くなったという。万が一の不安を煽るのではなく、商品に対し満足を感じてもらう提案に切り替えところ、自然と数字も上がってきた。さらに一番の若手である石岡さんが実績を積み上げることで、周囲にプラスのスパイラルを生み出した。澤田店長は車両価格を値引きしてタイヤパンク保証を付帯する営業をスタッフに行わせていない。「お客さまが納得されたものは契約する。値引き対応だとスタッフの力にならない」からだ。

 苫小牧店では現在、商談時にタイヤパンク保証の提案を必ず行っており、加入率も順調に伸ばしている。「お客さまとの信頼関係を作るのはスタッフの熱意」(澤田店長)と、失敗を恐れず、次につなげることを第一に、タイヤパンク保証を積極的に提案していく考えだ。

 タイヤパンク保証は、タイヤに損害(パンクやバースト、いたずらなど)が発生した場合、加入者は自己負担なし(工賃、廃棄費用は別途)で、新品タイヤ4本と交換ができるサービス。札幌トヨペットでは、タイヤの販売日から3年間を保証期間としている。(おわり)