AIモデルを活用した品質保証の仕組み
富士通とスバルは12月4日、エンジン部品を研削加工の品質を判断するAI（人工知能）モデルの実証実験を、スバルの群馬製作所・大泉工場（群馬県邑楽郡）量産ラインで開始すると発表した。
AIモデルは、エンジンのカムシャフト研削工程で、研削設備のセンサーから主軸動力値や、振動のデータを収集・分析し、全カムシャフトの加工品質をリアルタイムに推測するもの。両社は研削設備の加工品質を高精度に判断し、加工プロセスを監視することで品質を保証するAIモデルを2018年7月から共同で開発してきた。
実証実験では、AIモデルが推測した加工時の品質状態と、実測値を照合して正確性を測定し品質を検証する。また、研削砥石の表面を研いで切れ味を取り戻すドレッシングと呼ばれる作業を、必要な時のみ実施することで、作業間隔を延伸できるかも検証する。
実証実験は12月4日から2020年1月31日まで約2カ月間実施する。効果を確認した上でAIモデルの量産ラインへの本格適用していくほか、他部品やエンジン工場全体にも展開していく方針。
