時代小説家、池波正太郎さんは「これからの世の中は『共存共栄』でいかなきゃ駄目だということですよ。資源がだんだんなくなっていく。人間は逆にどんどん増えていく。このまま競争原理で突っ走ったら大変なことになる」(新・私の歳月、講談社)と言っていた。彼が没して30年近く経つが、この言葉がますます重くなってきているように思えてならない。例えば食材。鮪や鰻、…