米アルファベット傘下のウェイモは8月19日、日本での自動運転タクシー(ロボタクシー)事業の展開に向けたオンライン記者会見を開催した。オンボードソフトウエア担当バイスプレジデントのシュリカンス・ティルマライ氏が登壇。同社の自動運転の基盤となる人工知能(AI)技術や、日本特有の交通環境への適応戦略について説明した。
同社が日本に参入するのは、交通事故低減と深刻化する交通空白、ドライバー不足の解決が目的。カメラやLiDAR(ライダー、レーザースキャナー)、レーダーを融合したマルチモーダルなセンサースタック(積み重ね)と、最新のウェイモ・ファンデーション・モデル(基盤モデル)を組み合わせることで、実現を目指す。「エンド・ツー・エンド(E2E)を強化したもの」(シュリカンス氏)という。
車載環境には同基盤モデルの大規模モデルを教師として学習させた、小規模モデルを搭載。 さらに、物理法則や交通法規に照らしてリアルタイムに走行軌道を監視する独立した「オンボード検証レイヤー(層)」と、シミュレーション上の走行データを評価する「オフボードAIクリティック」も配置した。「AI自身に自分の答案を採点させない仕組みにしている」(同)と、安全性の担保を強調した。
狭い路地や多数の歩行者、左側通行、独自の道路標識といった環境に対しては、シミュレーターと公道走行を組み合わせたファインチューニング(調整)を実施しているという。高精度マップについても「安全のための意図的な冗長性であり記憶のようなもの」として、活用を継続する方針だ。
自動運転タクシーの商用化の時期や東京以外の他都市への展開計画については言及を控えた。車両コストの懸念に関しては、「新しい世代の車両では、大幅なコスト削減を達成している。技術の成熟に伴いコストは下がるため、十分なコスト競争力と黒字化を確保できる」と採算ラインに自信を見せた。
















