〈CES2026〉ロボタクシーの新顔が世界デビュー ベガス走るZoox

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  • 2026年1月10日 05:00

【米ラスベガス=山本晃一】CES2026の会場があるラスベガス市内で注目を浴びているものの一つが、米Zoox(ズークス)社のロボタクシーだ。無償でのサービスを2025年から始めており、体験してみたいという来場者らで人気だ。ブースでも試乗(座るだけだが)に長蛇の列ができている。記者も取材最終日に体験できた。

ズークスは、カリフォルニア州に本社を置き、自動運転技術を活用した配車サービスを手掛ける新興企業。20年に米アマゾン傘下に入った。既存車両を改造するのではなく、ロボタクシー専用車両を開発しているのが特徴で、生産設備も整えた。

ハンドルやペダルなどの装置がない箱型で、安全要員も乗らない。車体に使う炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を三菱ケミカルグループが供給するほか、パナソニックエナジー(只信一生社長、大阪府守口市)がリチウムイオン電池の供給を開始。ハード面では日本勢が支えている。

ラスベガスで展開する無償サービスは、有料の商用サービスに先立つもの。市内の大型ホテルなどが所定の乗降場所となっており、走行は中心部だけに限られている。アプリをダウンロードして利用できる。

米国外でもアプリのインストールは可能だが、App Storeの場合、米国内で登録したApple IDが必要との情報もあり、渡米前に下調べしていた海外からの来場者もいたようだ。

記者は、Google Playでアプリを登録でき、配車依頼できることを確認した。ただ、希望者が多いことから「待ち時間45分以上」との表示が出たり、乗降場所近くにいないため「利用できません」との表示が出たりして、諦めることが続いた。だが、最終日に意外に早く配車がかかり体験できた。大きく取られた窓から夜景を眺め、星空を思わせる天井の中、軽快な音楽が流れる。「ループ」とは別の意味で、やはりちょっとしたアトラクション気分だ。タクシーだと、運転手と何か会話しないと気まずいものだが、そういう気兼ねもない。

サービスが11時からというのは、若干不便ではある。そもそも走っているのは10~20台前後とされる。

始まったばかりのサービス。高級車を見慣れているはずの大型ホテルのドアマンも「クール(格好いいね)!」と声を上げている。シンプルなデザイン、4人が向かい合って話しながら乗れるレイアウトなど、ウェイモとの差別化を図っているもよう。安全性の実証や地域の拡大には課題もありそうだが、テック好きが世界から集まるCESで、国際的な知名度は向上したとみられる。

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