ハースF1(フォーミュラ・ワン)チームは12月4日、2026年シーズンからトヨタ・ガズー・レーシング(TGR)がタイトルパートナーとなり、チーム名を「TGRハースF1チーム」に改称すると発表した。両者は24年10月に車両開発や人材育成などで協力する基本合意契約を結んでおり連携体制を一段と強化する。
これまでTGRはテクニカルパートナーシップのポジションだったが、これをタイトルパートナーに発展させる。これにより24年10月以降進めきた「ピープル(人材)」「パイプライン(データ解析・活用)」「プロダクト(車両開発)」の3つの領域での連携を加速させる。
人材育成では、ドライバー育成プログラム「TGRハース・ドライバー・ディベロップメント・プログラム」を正式に立ち上げる。今年は旧型マシンを使った走行テスト「Testing of Previous Cars(TPC)」を実施し、平川亮選手や宮田莉朋選手、坪井翔選手など若手の日本人ドライバーを起用してきた。これを両者が共同で取り組む正式な育成プログラムとして実施する。
来シーズンからはTGRのエンジニアをハースF1チームに常駐させ、エンジニアの育成も本格化する。世界最高峰のレース現場でマシン開発にも携わり技術やノウハウの共有を進める。
空力などのデータ解析や活用への関与も深める方針で、コストやリードタイムといった側面からも学びを深めていくという。車両開発領域ではシミュレーターを活用したテストやカーボン部品の製造にも挑戦する方針だ。
ハースF1チームは来年1月23日に、TGRがタイトルパートナーとなったマシン「VF-26」のカラーリングをオンラインで発表する予定となっている。
トヨタ自動車の豊田章男会長は「ハースとの連携をさらに前に進めることで、TGRの3P(ピープル・パイプライン・プロダクト)は、これまでとは違う速度で動き出す」とパートナーシップの強化に期待感を示した。


















