日産自動車は、新型「リーフ」で5年後の保証残価率を30%前後に高める。現行型と比べて2倍近い残価率になるとみられる。電気自動車(EV)は、車載電池の品質不安でリセールバリューの低さが課題だ。戦略的により高い保証残価率を設定することで、月々の支払額を抑えながら新車を購入しやすくする。
残価保証型の金融商品「ビッグバリュークレジット(BVC)」の5年後の残価率を3割前後にする。現行のリーフや「サクラ」を5年の残価設定型ローンで販売する場合の保証残価率は15%~20%程度とみられる。40%前後が多いハイブリッド車(HV)やガソリン車と比べ、月々の負担額が重くなりやすい。
新型リーフ(「B7X」グレード)は約519万円。金利は支払い総額にかかるが、単純計算すれば残価率が15%の場合は約440万円を5年で分割払いすることになる一方、30%であれば約363万円になる。
残価率を高める理由の一つには電池性能の向上もある。新型は、セル(単電池)の特性改善や温度管理システムの改善などで電池の劣化を大幅に抑制できるようにした。使い方にもよるが、電池の保証期間が終了する8年後でも電池の残存性能(SOH)は90%程度を維持できる模様だ。
EVの残価率が低いのは中古車市場が形成されていないためだ。電池のSOHが分かりにくいことや技術進化が早く商品が陳腐化しやすいこと、新車だけに補助金が支給されることなど、さまざまな要因があり、一朝一夕に中古EV市場を形成できるわけではない。日産は戦略的に高い残価をつけることでEV普及を側面支援する。



















