長野トヨタが提案するカフェ
県内初上陸のジェラートなどが楽しめる 

 長野トヨタ(宇都宮進一会長兼社長)は、顧客と一緒に新たな価値観を創造していく場所を目指し、本社プリズムビル1階にカフェ「U&M(ユー・アンド・ミー)」を開設した。店名は同社が属するユーグループのユーであり、カフェを通じ人とのつながりや出会いを共有したいと名付けた。

 プリズムビルでは以前から車両販売とともに同社レストラン事業部が食文化を提供し、車以外の利用客を誘致した経緯がある。新規事業のカフェもショールームへの商流とし、今後の社会・経済に影響を与える2000年代生まれのスマートフォンやSNSに親しむZ世代の若者を対象とした。

 このため宇都宮社長をリーダーに女性管理職ら8人体制のプロジェクトを立ち上げ事業を推進。要件定義からアイデア出し、見学や試食などで最終的にジェラートを好む客層とZ世代が重なったという。

 若者にもっと車に興味を持ってほしい、新しい顧客を創出したいとの狙いからショールームをジェラート主体のカフェに改装。Z世代を中心に気軽に入れるナチュラルな雰囲気の店内で長野初(株)ドナテロウズジャパンのジェラートを提供、車との関わりを自然に行える空間へと変貌させた。

 Z世代はスマートフォンで大方の車選びは終えているとし、デジタルサイネージで車両イメージを伝え、カフェ前にシェアカーがあれば、セールスを介さずとも自分で車を予約し体感できる流れを、業界の高齢化も視野に同社は目指している。

 スタッフは全員女性で同社パティシエールの常田英里マネージャー、統括担当のチーフ1人、アルバイト6人の8人体制。バイト募集には倍以上の応募があり、Z世代とのコミュニケーション能力を見て6人を選考、教育にはレクサス事業での経験が生かされた。現在は40品目を取り扱い平均価格は500円。1日の利用者は30~40人で客単価は800~1000円とし、同社は「地域に愛される、県内ナンバーワンの来客があるカフェにしたい」と意気込む。