ＣＥＳ２０２４で披露したセダンの最新プロトタイプ
ソニーグループとホンダの電気自動車（ＥＶ）共同出資会社、ソニー・ホンダモビリティ（ＳＨＭ、川西泉社長兼ＣＯＯ、東京都港区）は「アフィーラ」ブランドの第２弾としてＳＵＶモデルを開発し、２０２７年頃に発売する。第１弾のセダンは２６年春に北米から納車を始める予定だ。世界的に人気で販売量を稼げるＳＵＶモデルを早期に追加し、アフィーラブランドの認知度を高めつつ、事業採算を確保していく方針だ。
セダンの開発は佳境に入っており、量産に向けて部品の一部をサプライヤーに発注し始めた段階だ。これに続く第２弾のＥＶとしてＳＵＶモデルを並行開発しており、早期の市場投入を目指す。生産はセダンと同様にホンダの北米工場に委託する。
セダンは販売価格が１千万円を超えるプレミアムセグメントのＥＶとなる見通しで、計画生産台数も少なめに設定しているもよう。これに対してＳＵＶモデルは、セダンと部品の一部を共有するものの、機能の一部を絞り込むなどして、量販価格帯を狙っているとみられる。
セダンは２５年前半に先行受注を開始し、２６年春に北米市場から納車を始めていく。その後、日本を含む各市場で順次、発売していく計画だ。開発中のＳＵＶモデルは２７年ごろの納車開始になるとみられる。
北米や欧州、日本、中国などの主要市場ではＳＵＶ人気が高い。テスラ車でも、セダンタイプの「モデル３」よりもＳＵＶ「モデルＹ」の販売台数が圧倒的に多い。ＳＨＭは、先進的な安全機能や自動車向けの新しいエンターテインメントを提供するセダンタイプのＥＶによってブランド力を確立した上で、量産型ＥＶとしてＳＵＶを追加し、アフィーラブランドの認知度を高めながら事業採算を確保し、次期モデルの開発原資へと充てていく考えだ。
