人気のミニバンなど多彩な車両が並ぶ
顧客自身でパーツを取り外す
GW初日には家族連れで来場する姿も見られた

北海道北広島市で毎年恒例の「もぎ取り」スタイルの中古車部品販売店舗がオープンした。今年は広大な敷地に300台の車両が並び、クルマ好きの一般ユーザーをはじめ、家族連れから自動車関連事業者まで老若男女問わずさまざまな顧客が訪れ、賑わいを見せている。

道内最大規模のセルフサービス方式の中古部品販売拠点である「ecoひろば」は、自動車リサイクルを手掛ける伊丹車輌(伊丹和雄社長、札幌市白石区)が運営している。入場は無料で、来場者自身が工具を使って自由に部品を取り外して購入することができる。取り外し用に簡単な貸し出し工具も用意しているほか、部品によってはスタッフによる有償取り外しにも対応している。

販売する中古部品は、すべて保証なしの「ジャンク品」として扱う。これにより一般的なリサイクル部品よりも低価格で販売している。また、一般ユーザーが多いことから、部位別に価格を統一するなど、わかりやすい価格設定も特徴だ。

同店舗は毎年、雪解け後のゴールデンウイーク前にオープン。雪が降り始める12月頃まで営業する。今年は4月25日にオープンした。

会場には、使用済み車となったミニバンやSUV、輸入車などメーカーを問わずさまざまな車種が並んだ。今年は、特に引き合いの強い軽自動車を増やした。オープンから最初の週末となった27日は、道内各地から多数の客が訪れ、目当ての車両から思い思いのパーツを取り外していた。

同社ではセルフサービス方式の中古部品販売を1999年から行っている。当初は未舗装だった展示スペースも、コンクリート舗装を施すなど安心・安全に利用できる環境を整備してきた。展示する車両の数もあえて減らし、車両間のスペースを十分に取ることで来場者が作業しやすいように工夫している。伊丹社長は「常連客が多く、オープン前から多数の問い合わせがあった。今後は展示車両を400台程度まで増やし、期待に応えたい」としている。

(北海道支社・増田 竣亮)