レヴォーグ

 スバルの世界販売台数は約100万台で、その6割を米国が占めます。低重心、低振動で軽量小型な「水平対向エンジン」と「シンメトリカルAWD」(スバルの四輪駆動の呼び名)の2つが同社を象徴する技術で、高い走行性能が世界中で支持されています。

 「飛行機研究所」をルーツとする「中島飛行機」がスバルの前身です。現在も自動車事業だけでなく航空宇宙分野の開発生産事業を展開しています。スバルのクルマづくりが独創性に富んでいるのはこうしたルーツのおかげです。特に運転支援システム「アイサイト」には、自動車以上に安全確保がシビアな航空機をルーツに持つスバルならではの、ものづくりの思想が生かされています。

 2020年に国内投入した新型「レヴォーグ」では、アイサイトの性能を大幅に引き上げました。高速道路や自動車専用道路で渋滞時、手放し運転を可能とする「ハンズオフ」や、ドライバーの異常時に自動停車するシステムなどを実現し、運転支援を高度化しました。こうした新技術が評価され、昨年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」に輝きました。

 自動車業界が電動化や自動運転といった大きな変化点を迎えつつある中で、スバルも経営改革を進めています。2019年にはトヨタ自動車と連携強化に向けて業務資本提携を結び、スバルへのトヨタの出資比率が20%に拡大しました。すでに電気自動車(EV)の共同開発に着手しており、その車を2022年半ばにスバル初の市販EV「ソルテラ」として日米欧に投入する計画です。新型EVは、スバルのシンメトリカルAWDで培った技術が盛り込まれたSUVタイプとなる予定です。

 足元では、世界的な半導体不足で大幅な減産を余儀なくされています。4月に造れなくなった台数は2万5千台ほどだそうです。今年度中には減産分の挽回を目指しており、その実現は供給不足になった半導体をどれくらい入手できるかにかかっています。