商用車リースを手掛けるモビロッツ(渡部雅成社長、東京都新宿区)は27日、人工知能(AI)を活用した交通事故削減支援サービスを6月から開始すると発表した。モビリティテクノロジーズ(中島宏社長、東京都港区)と業務提携し、同社のAI搭載ドライブレコーダーサービス「ドライブチャート」に独自サービスを組み合わせて提供する。まずは試験的に首都圏で実施し、2022年4月からの全国展開を目指す。

 モビロッツの顧客事業者向け課題解決サービス「ロジビズUP」の一環として始める。ドライブレコーダーを導入する事業者の多くは、活用がトラブル発生時の映像確認にとどまる事が多く、効果を十分に発揮できていなケースが少なくない。AIで詳細な運転履歴などを確認できる仕組みを提供することで、顧客事業者の安全管理業務効率化につなげる狙い。

 ドライブチャートは、ドライブレコーダーベースの専用車載器から得た走行データなどを活用し、ドライバーの安全運転につながるサポートを提供するサービス。現在は関東、中京、京阪神エリアを中心に約2万台が契約している。モビロッツの顧客向けには、デバイス保証や安全運転講習会、コンサルティングレポート発行など、独自のサービスも用意して付加価値を高める。

 日野自動車のグループ会社である同社は現在、商用車に特化したリース、割賦、メンテナンスサービスを手掛けている。5月末で約8千社と取引しており、契約車両は約2万台を数える。