写真はイメージ

 トヨタ自動車は30日、高級ブランド「レクサス」の開発などを担う新たな事業拠点を2024年3月に開設すると発表した。テストコースを備えた「トヨタテクニカルセンター下山」(愛知県豊田市)に新設する。開発が中心となる「レクサス棟」と社外パートナーとの協業を図る「メッセ棟」を備え、オープンで柔軟性を持った車両開発環境を整える。

 レクサスブランドの車両開発をはじめ、デザインや生産技術、企画などに携わるスタッフを新施設に集約する。開発の中心となるレクサス棟では、リアルな現場とデジタル機器を融合させたガレージエリアやクレイモデルを設置したデザインエリア、多様な働き方に柔軟に対応するオフィスエリアを備える。メッセ棟は、コミュニケーションが取れるガレージや協業スペース、多目的ホールなどを設ける。

 19年に開設した下山テストコースは、75メートルの高低差や多数のカーブなど自然の地形を生かした全長5.3キロメートルの山岳路を模したコースで、昨年発表した新型「IS」の開発では走行性能を磨き上げた。これに加え、今後は高速評価路など多種多様な10種類のテストコースを建設する計画だ。