ダイヤメットのHP

 自動車部品メーカーのダイヤメット(鶴巻二三男社長、新潟市東区)は21日、東京地方裁判所に民事再生手続きを申し立て、受理されたと発表した。負債額は約577億9000万円。東京商工リサーチによると、令和最大の負債総額に上るという。

 ダイヤメットは、ステアリング部品などの車載機器のほか、オイルポンプなどさまざまな自動車部品を手掛ける。2016年、18年に不適合品の出荷などの不正が発覚していた。その後、検査人員の増強といった品質保証体制の強化に多額の費用がかかり、事業収益が悪化。20年3月期の売上高が約200億6700万円となっている。自力での再建は困難として、民事再生法適用の下、事業の維持再生を図る。

 11月25日、親会社の三菱マテリアルが投資ファンドのエンデバー・ユナイテッド(三村智彦代表取締役、東京都千代田区)にダイヤメットの全株式を12月に譲渡すると発表した。ダイヤメットは、エンデバー・ユナイテッドの全面的支援のもと、事業再建を目指すとしている。