欧州自動車工業会(ACEA)が18日に発表した主要18カ国の10月の乗用車新車販売台数は、前年同月比6.4%減の102万4582台と2カ月ぶりにマイナスに転じた。9月は同0.3%増と新型コロナウイルス感染拡大から9カ月ぶりに前年を上回ったが、再びマイナス成長となった。感染症の再拡大により、欧州の新車需要の縮小傾向が続く可能性がある。

 欧州最大市場のドイツは同3.6%減の27万4303台、フランスは同9.5%減の17万1050台、イタリアは同0.2%減の15万6978台といずれも前年割れとなった。

 メーカー別の新車販売台数(主要18カ国)は、首位のフォルクスワーゲングループが同6.0%減の25万2245台だった。グループPSAは同3.6%減の16万3949台。一方、ルノーグループは同0.2%増の10万3662台だった。

 日本のメーカーでは、トヨタ自動車が同7.2%減の5万2810台、日産自動車が同14.5%減の2万2189台となったほか、ホンダが同0.6%減の6524台、マツダが同28.1%減の1万2985台、三菱自動車が同34.0%減の6702台だった。

 欧州では、足元で新型コロナの感染が再び広がっており、新規感染者数も増加傾向にある。いまだ収束の見通しは立っておらず、さらなる新車需要の押し下げの可能性がある。