津賀一宏社長(写真左)と  楠見雄規常務執行役員

 パナソニックは13日、楠見雄規常務執行役員が社長に昇格する人事を発表した。津賀一宏社長は代表権を持たない取締役会長に就く。社長交代は9年ぶりとなる。また、2022年4月から持株会社制に移行することも発表した。新たなトップの就任後に現行のカンパニー制から企業体制を再編することで、事業競争力の強化と企業価値向上を図る。

 新社長は、21年6月24日の定時株主総会と取締役会を経て正式に就任する。楠見氏はテレビ事業や家電事業などを経験した後に、18年1月にオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社の副社長に就任、19年4月には常務執行役員オートモーティブセグメント担当兼オートモーティブ社社長となった。13日に大阪市内で開いた記者会見で、楠見氏は「(社長就任後は)各事業の競争力を積み上げていく」ことに軸を置き、パナソニックの核となる事業の創出に取り組む方針を示した。

 楠見雄規氏(くすみ・ゆうき) 1989年3月京都大学大学院工学部修了、同年4月松下電器産業(現・パナソニック)入社、18年同社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社副社長、19年同社常務執行役員、オートモーティブ社社長。1965年1月生まれ、55歳、奈良県出身。