スペーシアのCM

 CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都港区)は、2020年10月度のCM好感度ランキングを公表した。銘柄別総合ランキングでは、日産自動車が木村拓哉を起用した企業イメージ広告で首位を堅持し、自動車業類初の2カ月連続トップとなった。また「ハロウィンジャンボ宝くじ」や木村拓哉出演の日本マクドナルド「ちょいマック」のCMが上位常連の携帯キャリアを上回った。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3000人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の9月20~10月19日に放映された全CMは2612銘柄(前月比169銘柄増)。このうち自動車業類は88銘柄(同2銘柄増)だった。

 自動車業類ではスズキ「スペーシア」が前月に続き2位だったほか、日産「リーフ」が35位から3位に急上昇。このほかスバル「XV」やトヨタ「ヴォクシー」「ヤリス」が上位に浮上した。

 CM総研はこれらの中から家族のドライブを描いた2位のスペーシアと、5位のヴォクシーに注目した。

 スペーシアは「スペーシアで行こう~」という「私を野球に連れてって」(野球ファンの伝統的な愛唱歌)の替え歌が流れる中、佐藤二朗、中越典子、芦田愛菜、寺田心が演じる家族が動物園へ出掛ける新CMで支持を伸ばした。好感度要因では「出演者・キャラクター」のスコアが高かった。

 また、ムロツヨシが“遊びゴコロ”ある父親を演じる「スペーシア ギア」の新CMもヒットし、40、50歳代の男性や30歳代の主婦などから支持された。

 ヴォクシーは青木崇高と優香が出演するCMがスコアを伸ばした。「親子デートしよう」というコピーのもと、青木と娘、優香と息子がそれぞれドライブする様子をスタイリッシュに表現。女性層を中心に得票した。