自動運転システムなどの開発を手がけるティアフォー(武田一哉社長、名古屋市中村区)やKDDIなどは9日、第5世代移動通信システム(5G)を活用して運転席が無人の自動運転タクシー車両が一般公道を走行する実証実験を、11月5日から8日まで東京・西新宿エリアで実施すると発表した。実証実験では、運転席が無人で5G通信を使ってKDDI新宿ビルから遠隔監視・操作する運行と、システムを監視するドライバーが運転席に乗車して5GとLTEを混合した通信で自動走行する2つの形態で実施する。

 トヨタのタクシー車両「JPN TAXI」をベースに自動運転システムなどを搭載する。運行ルートは京王プラザホテルとKDDI新宿ビルの往復と、京王プラザホテルを出発して新宿中央公園に到着するコース。

 実証実験はティアフォー、KDDIのほか、損害保険ジャパン、タクシー配車アプリを運営するモビリティテクノロジーズ(中島宏社長、東京都千代田区)、アイサンテクノロジーの5社が新宿副都心エリア環境改善委員会(伊藤滋理事長) と締結した「西新宿地区のスマートシティ化推進に向けた連携協定」に基づいて実施する。日本交通や日の丸交通などタクシー会社4社がオブザーバーとして実証実験に参加する。

 実証実験では、事前に予約サイトから応募した人の中から車両に試乗できる人を抽選で招待する。