ホンダは、子どもの安全を守るためのロボット端末「ロポット」を開発した。ミリ波レーダーを搭載し、後方から迫ってくる自動車や二輪車、自転車を検知し、振動で危険を知らせる。10月以降に埼玉県和光市などの自治体と実証実験を実施し、実用化に向けた課題を洗い出す。

 ロポットは小学生低学年向けの事故防止アイテムで、ランドセルの肩ひもに装着して使用する。後方の車両検知のほか、GPSと加速度センサーを使用し、専用のスマートフォン(スマホ)アプリで設定しておいた危険なスポットに到着した場合にも振動で事故の危険性を伝える。保護者はスマホアプリで子どもの位置情報も確認できる。

 親しみやすいデザインも特徴だ。開発責任者の桐生大輔氏は「子どもの時は誰しも肩の上に乗せるパートナーに憧れるもの。子どもたちに相棒と思ってもらえるロボットを目指した」という。

 交通事故総合分析センターによると、歩行者の年齢別交通事故死傷者数で最も多いのが小学1年生にあたる7歳だ。自動車や二輪車だけではなく、歩行者側の安全確保にも注力し、交通事故ゼロ社会の実現につなげていきたい考え。