新デザインの制服を着用した社員

 ヤマトホールディングスは、配送ドライバーと受付スタッフが9月16日から着用する新デザインの制服を発表した。新制服は働きやすさと環境への配慮をコンセプトに、オリジナルの素材を開発した。同社ではこれまでも、時代の変化に応じて制服を刷新してきた。制服の全面変更は20年ぶりで、今回で7回目となる。

 大谷友樹執行役員は新制服について「6年ほど前からプロジェクトを組んで取り組んできた」と話す。

 新制服に使用する素材は、帝人フロンティアと東レ、ヤマトホールディングスが共同で開発したもの。新素材を採用したことで従来のものと比べ耐久性と伸縮性を向上させた。素材は環境への配慮を重視し、植物由来のポリエチレンテレフタレート(PET)を使用することで、従来の素材を使用した場合と比較して、石油使用量が年間500㌧減り、二酸化炭素削減につながる。また、廃棄物を製品原料として再利用するマテリアルリサイクルを実施することで、使用後も環境に配慮した制服を実現した。

 夜間の視認性を向上させるため、ブルゾン、ベルト、安全靴に高輝度の反射材を採用した。また、車両運転時に周囲を見やすくするよう、帽子のつばの長さを従来のものより短くした。現行の制服で課題となっている収納性については設計を変えることで、左右どちらの利き手でも使用しやすいように改良した。

 デザインを担当したファッションデザイナーの相澤陽介氏は「誰が見てもヤマトグループの従業員だということが分かるようなデザインを目指し、コーポレートカラーであるイエローを取り入れた」と語った。