ゼネラル・モーターズ(GM)は6日(米国東部現地時間)、クロスオーバータイプの電気自動車(EV)「リリック」を世界初公開した。キャデラックブランドのEVは初めて。日本市場への導入時期は未定としている。

 キャデラック・リリックは上級SUVで、第3世代グローバルEV専用プラットフォームと、独自開発したリチウムイオン電池「アルティウム」を搭載する初の量産モデル。航続距離はフル充電で300㍄(約480㌔㍍)以上となる。

 バッテリーは車両の床下に敷き詰めており、重量配分は50対50を実現した。後軸に駆動用モーターを搭載して安定した高い走行性能を発揮するモデルと、前輪にもドライブユニットを搭載する四輪駆動モデルを設定する。直流で最大出力150㌔㍗以上の急速充電に対応する。

 高速道路でのハンズフリー運転支援システムや、自動車線変更、遠隔操作による自動駐車システム、拡張現実(AR)を採り入れたヘッドアップディスプレーなど、先進技術を数多く搭載する。

 GMは20年からキャデラック、シボレー、GMC、ビュイックの全ブランドにEVを投入するなど、電動シフトを本格化する方針。

 一方、GMがホンダの北米市場向け2024年イヤーモデルとしてOEM(相手先ブランドによる生産)供給する2車種のEVには、リリックに搭載するEV専用プラットフォームとリチウムイオン電池が採用される。