タフトと奥平社長

 ダイハツ工業は10日、新型軽クロスオーバー「タフト」を発売すると発表した。スクエアなボディーに角目のヘッドライトを組み合わせ、タフさを表現する外観に仕上げたほか、軽自動車では珍しい大型ガラスルーフ「スカイフィールトップ」を採用し、開放感のある車内空間を実現した。月間販売目標は4千台。

 ダイハツはこれまで軽クロスオーバー「キャストアクティバ」を展開していたが販売が伸びずに2019年末に生産を終了。ダイハツの新しい開発手法「DNGA」を採用した新型車を投入し、スズキ「ハスラー」を筆頭に拡大する軽クロスオーバー市場でシェア拡大を目指す。

 新型車は、特徴的な外観やガラスルーフに加え、前席の収容性と後席のシートアレンジの自在度を高めるパッケージングを採用するなどし、日常からレジャーまでアクティブに使用できるモデルに仕上げた。先進安全装備では「スマートアシスト」のステレオカメラに新型モデルを採用し、衝突被害軽減ブレーキの対応速度を引き上げると同時に夜間の検知性能を向上。同社初の電動パーキングブレーキ(EPB)も採用し、利便性やアダプティブクルーズコントロールの性能を高めた。

 価格は135万3千~173万2500円(消費税込み)。136万5100~174万6800円のハスラーと同等の水準に設定した。

 タフトは、新型コロナウイルスの感染拡大後に日本メーカーが国内で発売する初めての新型車となる。奥平総一郎社長はビデオメッセージで「新型車を発売し、世の中を少しでも明るくしたい」と述べ、新商品の投入で需要を喚起していく考えを示した。